全国学力テスト詳細分析 地域差大きく

芳垣文子
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 北海道教育委員会は29日、今年の全国学力・学習状況調査全国学力テスト)の詳しい分析結果を発表した。道内の児童生徒は思考力や判断力を問う問題や、記述式の回答が不得意な傾向が明らかになった。地域ごとの格差も大きく、平均正答率が10ポイント近く開いた教科もある。自己肯定感が低い子どもが多いのも課題になっている。

 小学校6年生、中学校3年生とも「知識・技能」に比べ、「思考力・判断力・表現力」で全国との差が開いていた。問題形式では短答式や記述式など何らかの記述が必要な問題で、全国との差が大きかった。算数・数学では、記述式問題の平均正答率が全国より小6で3・5ポイント、中3で1・5ポイント低かった。

 市町村の規模別=表上=では、小6、中3のいずれの教科も、大都市・中核市札幌市旭川市函館市)、その他の市、町村、離島などへき地の順に、平均正答率が低くなる傾向が見られた。

 地域別=表下=の差が大きい傾向も続いている。平均正答率が最も高かった地域と最も低かった地域の差は、小6国語(檜山65・3―日高55・7)9・6ポイント、小6算数(檜山69・4―日高61・2)8・2ポイント、中3国語(石狩65・6―根室59・1)6・5ポイント、中3数学(石狩57・8―根室49・0)8・8ポイントだった。

 各教科で全国平均と同等か上回っていたのは、小6国語の檜山、釧路、中3国語の石狩、檜山、十勝、上川、中3数学の石狩だった。小6で国語、算数とも最も正答率が高かった檜山について、道教委は、子どもたちが「分かった」「できた」を実感できる授業が行われたことで好成績につながったと分析している。

 全国学力テストでは、児童生徒の生活習慣や学習環境についてのアンケートも行っている。

 「自分にはよいところがあると思うか」の質問で「当てはまる」と答えた子どもは、小6が31・9%(全国36・2%)、中3が33・8%(同34・5%)。道内の子どもたちは自己肯定感が低い傾向が見られ、特に小6では前回調査よりも肯定感を持つ割合が下がっている。道教委はコロナによる臨時休校で、集団で過ごす機会が減った影響が大きかったのではないかと見ている。

 分析の結果は道教委のホームページで見られる。(芳垣文子)

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 〈全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)〉 全国の小学6年生、中学3年生を対象に文部科学省が毎年行っている学力テスト。昨年は新型コロナウイルスの影響で見送られ、今年は2年ぶりに5月に行われた。道内の公立小中学校約1540校の児童生徒、計約7万1千人が参加した。8月末に公表した各教科の平均正答率では、道内は小6、中3の各教科とも全国平均を0・1ポイント~2・7ポイント下回った。生活習慣や学習環境のアンケートも行っている。