「あれは時限爆弾」 南ア→オランダ便の乗客、空港での対応を批判

新型コロナウイルス

パリ=疋田多揚
[PR]

 南アフリカから26日にオランダに着いた航空便の乗客624人のうち、61人が新型コロナウイルスの陽性となり、13人が変異株「オミクロン株」に感染していた。感染の経緯はまだ定かではないが、同日の便に乗り合わせたフランス人乗客の一人が仏メディアに、オランダの空港での感染対策がおざなりだったと証言。「時限爆弾だ」と述べ、自身も含めてさらにコロナ感染が広がる不安を語った。

 仏ラジオ局フランスアンフォに証言したのは、アナトールさんという男性実業家。商用でナミビアに出張した帰り、南アのヨハネスブルクを経由したという。

 搭乗前に乗客は72時間以内に受けた陰性結果を提示するよう求められたが、オランダ・アムステルダムの空港に到着する1時間前、「変異株のため、到着後に機外へ出ることができません」という機長のアナウンスが聞こえてきた。

 着陸後、機内で待つこと6時間。情報もなく、「イライラしてマスクを外す乗客もいた」。

 ようやく機外へ出ると、バスに詰めこまれ、空港内の待合室へ連れられた。アナトールさんの部屋には300人が詰めこまれ、検査には3時間かかると告げられた。600人の乗客に対し、検査の担当者は3人だけだったという。

 だが、実際にかかったのは10時間だった。狭い部屋で乗客は接触し合い、「消毒用ジェルも、マスクも用意がなく、距離も取られていなかった」。

 サンドイッチが出たが、ボール箱に入れて運ばれてきた。個包装されていなかったが、「みな手を伸ばして飛びついた」。

 ようやく検査結果が出たと告げられ、乗客は2列に分けられた。右側が陰性、左側が陽性だ。左側の列がみるみる膨らんでいくのにみな驚いた様子だったという。

 アナトールさんは右側だったが、不安は収まらない。「みんなイライラしていて、(10時間の間)マスクを外す人もいた。私も陽性の人と話をしていた。つばを浴びながら」

 陰性の人はその場で解放され、アナトールさんもその後、電車でフランスに戻ったという。

 「(空港で)最大限の注意を払ったけれど、もう一度検査を受けに行く」という。(パリ=疋田多揚)

新型コロナウイルス最新情報

新型コロナウイルス最新情報

最新ニュースや感染状況、地域別ニュース、予防方法などの生活情報はこちらから。[記事一覧へ]