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AI活用の介護共同送迎、来春本格運行へ 香川県三豊市とダイハツ

多知川節子
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 人工知能(AI)を活用し、複数の通所介護施設の利用者を効率的に共同送迎するサービスが、香川県三豊市で来春にも本格運用される。市と、連携協定を結んでいるダイハツ工業大阪府池田市)などは29日、開発中のAIシステムや運用面の課題を検証する「プレ運行」を始めた。

 ダイハツは10月、三豊市を舞台に開発してきた共同送迎システムを「ゴイッショ」と命名。福祉介護分野で施設の垣根を越えて共同送迎するサービスは、全国初になる見通し。

 市などによると、デイサービスの送迎は施設ごとに介護職員が運転を担うことが多いが、共同運行にすることで施設利用者の乗車時間が短くなったり、施設側の負担も軽減できたりするメリットが期待される。

 昨年11月には山本、財田地区の5施設の利用者延べ約600人が参加し、市社会福祉協議会が運転手を雇用・研修する形で、実証実験を実施していた。

 今回のプレ運行は2カ月間。対象エリアに豊中地区も加え、対象も延べ約2千人に拡大する。介護タクシーの実績がある地元の本山タクシーが運転を担うことになった。朝夕の送迎の合間に夕食の弁当を配達するサービスも加える。新型コロナウイルス感染対策として、車内には抗ウイルスコーティングを施した。

 ダイハツコーポレート本部の谷本敦彦副本部長は「三豊市と連携して3年。ゴイッショのパッケージまでできて感無量だ。万全の態勢で来年の本格実装を迎えたい」と話す。(多知川節子)

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