ラオス、中国と鉄路で直結 建国以来の悲願に潜む「わな」

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翁長忠雄 北京=林望
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 東南アジアのラオスで初の長距離鉄道が12月3日に開通する。本格的な鉄道は建国以来の悲願で、経済発展への期待は大きい。中国雲南省昆明からの鉄路とつながる。中国にとっては巨大経済圏構想「一帯一路」を東南アジアへ広げるための重要な路線だ。ただ、建設費も技術も中国に依存した事業はラオスが「債務のわな」に陥るリスクが潜む。

 開通するのは、ラオスの首都ビエンチャンと中国国境のボーテンを結ぶ総延長422キロの単線。旅客と貨物の併用で総駅数は三十余あり、このうち旅客駅は10となっている。中国の昆明からビエンチャンまでは約1千キロに達する。

 運用される車両の最高速度は時速160キロ。10月中旬、ラオス国旗を構成する赤、青、白を施した外装の9両編成の列車が中国からビエンチャン駅に到着した。ラオスのビエンサワット公共事業交通相は「この鉄道はラオスを内陸国から連結国へと変える。人々の生活を向上させる」と強調した。

 ラオス政府は、中国への農産物の輸出増、中国や周辺のASEAN諸国との貿易量増加による貨物収入、中国人観光客の増加など鉄道開通による経済効果に期待を寄せる。

 鉄道建設と運営は中国側が7…

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    佐藤優
    (作家・元外務省主任分析官)
    2021年11月30日22時7分 投稿

    【視点】 中国にとってはインド洋への出口を確保することが海洋国家として発展していくために死活的に重要です。今後、鉄道をラオスからタイ、マレーシアを経てシンガポールに伸ばすことを中国は計画するでしょうが、米国もこの計画を阻止するために必死になると思い