消えたキンメダイ、モズクも不作 海の異変に「取れる魚を取るしか」

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浅野真
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 国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)では、産業革命前からの気温上昇を1・5度に抑える努力を追求することが決まった。気候危機日本列島にどのような影響を及ぼし、どんな対策が迫られているのか。沿岸漁業の現場では、未知の異変に漁師たちが適応しようとしている。

浜のリーダー集まり 海の変化を共有

 「うーん」。船から定置網を引き揚げる顔がさえない。

 11月、長崎市の野母半島。岸に近い海に仕掛けた定置網には、高級魚のタチウオがたくさんいるが、地元で「紐(ひも)」と呼ぶ細長い小ぶりのものがほとんど。魚価が落ちるか、値がつかない。同市の漁師平山孝文さん(48)は、「大きくなって戻ってこいよ」と念じながら、海にリリースした。

 暖水を好むタチウオは今、海水温の上昇で、東北でも取れる。「海水温の影響で産卵期が遅れているのでは」と首をかしげた。

 平山さんは、地元の野母崎三和漁協の組合員で、漁協の若手・中堅の組織「長崎県漁協青壮年部連合会」の顧問を務める。

 2019年6月、全国の若手漁師を東京都内に集め、「気候変動下における漁協青年部の役割」と題した研修会(全国漁青連主催)を開いた。北海道から沖縄の漁業者が、気候変動の影響とみられる海の変化をグループで話し合った。

 暖水系の魚であるブリが定置…

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