20歳になった愛子さまの将来 中ぶらりんを続けた政治と国民の責任

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聞き手 編集委員・塩倉裕 聞き手・藤田さつき

 天皇、皇后両陛下の長女愛子さまが1日、20歳の誕生日を迎えた。女性天皇容認案が出たのは3歳のころ。以降、皇位継承をめぐる議論が続くなかで「大人」になる愛子さまへの、私たちの責任は。

皇室の位置づけ、法的に考えて 横田耕一さん(憲法学者)

 皇位継承を「男系男子」に限定する今の皇室典範は憲法違反だと私は訴えてきました。憲法14条の男女平等の原則に反するからです。ただ、憲法学界内では少数派です。

 そもそも憲法2条で天皇の地位を世襲制と定めていること自体が血統による差別にあたり、14条の「法の下の平等」原則と矛盾しています。この点を憲法学者は「憲法原則の例外」と説明します。そのうえで多数派は、世襲という差別を認めておきながら「男系男子」の差別性を問題視するのはおかしい、などの論理で例外を広く認めます。

 私は、たとえ世襲という「例外」を認めるとしても、例外とみなす範囲は世襲のために欠かせない部分に限定すべきだと考えます。天皇と皇族に関するすべてのことを憲法原則の例外とみなすべきではありません。

 愛子さんは今、継承問題などで自らの将来設計を考えることすら難しい、めちゃくちゃな中ぶらりん状況に置かれています。それは、政治家も有権者も、彼女のことを考えてこなかったからです。

皇族は何がどう制約されているのか、横田さんの考察は続きます。後半では、元国会議員でジャーナリスト小宮山洋子さんが、いまのままでは愛子さまは自分の人生を見通すことができないと訴えます。一方、欧州政治史に詳しい水島治郎さんは、欧州王室が直面するジェンダー平等など「多様性」の波について語ります。

 ただ、天皇と皇族のあり方を…

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