米軍、インド太平洋を「優先地域」に 中国の軍事攻撃など念頭に

ワシントン=高野遼
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 米国防総省は29日、バイデン米大統領の指示で進めていた「グローバル・ポスチャー・レビュー」(GPR=地球規模の米軍態勢見直し)の結果を発表した。中国の脅威を念頭に、インド太平洋を「優先地域」と位置づけ、米領グアムや豪州などで態勢を強化する方向性を打ち出した。

 バイデン大統領が今年2月、GPRの策定を進めるようオースティン国防長官に指示していた。米国の外交政策や安全保障上の優先事項に沿ったかたちで、海外に展開する米軍の態勢を整えることが狙い。中国の脅威が増すとともに、アフガニスタンからの米軍撤退もあったなかで、政府の方針が注目されていた。

 GPRは機密扱いのため文書では公表されない。カーリン国防次官補(政策担当)は記者会見で「GPRの優先地域はインド太平洋だった」と説明。「中国からの軍事攻撃の可能性や北朝鮮からの脅威を抑止するため、地域の同盟・友好国とさらに協力を進めるよう指示した」と述べた。

 具体的には、豪州に戦闘機や爆撃機をローテーションで配備し、地上部隊の訓練を実施。グアムなどの太平洋地域では、燃料や弾薬の貯蔵庫の建設や飛行場の改修などを進めるという。(ワシントン=高野遼)