アフリカ55カ国に甲子園大会をつくろう 松井秀喜さんが活動を応援
アフリカに甲子園大会をつくって、日本の高校野球スタイルで青少年少女を育成しようという「アフリカ55甲子園プロジェクト」が動き出す。元大リーガーの松井秀喜さん(47)が趣旨に賛同し、「一緒にアフリカの野球を応援しましょう」と呼びかけた。
一般財団法人「アフリカ野球・ソフト振興機構(J―ABS)」(友成晋也・代表理事)が30日、記者会見し、同プロジェクトの開始と、松井さんのエグゼクティブ・ドリームパートナー就任を発表した。アフリカで①野球ができる環境整備の支援②技術に加え、スポーツマンシップを育む日本型野球の指導方法普及③甲子園大会のような大会を各国で開催し、目標をもって挑戦する機会の提供、などの活動をしていく。
松井さんについて友成代表理事は「日本型野球で目指す人づくりの理想像として、スポーツマンシップあふれる松井さんがふさわしいと考えて協力をお願いした」と説明。松井さんは「野球やソフトボールを通じてアフリカの青少年を育てようという構想に感銘を受けた。状況が許せば、私もアフリカの少年少女とキャッチボールがしたい」とメッセージを寄せた。松井さんは無償で応援するという。
J―ABSではドリームパートナーとして活動を支援してくれる企業や団体・個人を募集している。詳細はホームページ(https://www.j-absf.org/)で。
J―ABSは2003年に設立された「アフリカ野球友の会」の活動を引き継ぐ形で創設された。友の会はガーナとタンザニアに甲子園大会をつくるなど、アフリカ8カ国で野球の普及活動をしてきた。
松井秀喜さんのメッセージ
このたび、一般財団法人アフリカ野球・ソフト振興機構(J―ABS)の活動を応援させていただくことになりました。
私は日本で生まれ育ち、「甲子園」に憧れて野球を始め、素晴らしい指導者や仲間に巡り合い、貴重な経験をすることができました。グラウンドで仲間と汗を流した日々も、憧れの甲子園に立った時の感激も、忘れられない思い出になっています。
その「甲子園」が、アフリカにもあることを、みなさんはご存じでしょうか。
「甲子園」を目指して白球を追う若者がアフリカにもいると聞いて、私はとても感動しました。
まだまだ盛んなスポーツとは言えませんが、アフリカの甲子園大会をもっともっと大きくして、野球やソフトボールを通してアフリカの青少年を育てていこうという構想に、深く感銘を受けました。
アフリカの子どもたちが野球を楽しむ映像をご覧下さい。まるで映画「フィールド・オブ・ドリームス」のような手作りのグラウンドで、夢中でボールを追っています。
私の原点も、ふるさとの原っぱで、兄や友だちと興じた野球です。同じ夢を持つ子どもたちがアフリカにもいると思うと、アフリカが急に身近に感じられるようになりました。
状況が許せば、私自身もアフリカに行ってみたいと思っています。アフリカの少年少女とキャッチボールをしたいです。
私はアフリカの野球・ソフトボールを応援します。野球・ソフトボールをするアフリカの少年少女がもっともっと増え、日本をはじめとする各国の少年少女と交流する日を夢に見ます。
この「アフリカ野球の夢」の実現に向け、みなさんもぜひ、僕と一緒にドリームパートナーとなって、アフリカの少年少女たちを応援しましょう。
【視点】野球はサッカーに比べて、アフリカではまだ普及されておらず、グラウンド、用具、コーチ育成など、とても労力のいる活動だと思いますが、代表の友成さんはひたむきな情熱でずっと地道に活動をしてこられていて頭が下がります。 アフリカではスポーツの