消費税の不正還付、219億円追徴 国税「国庫金詐取」

中野浩至
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 消費税の還付申告に不正や誤りがあったとして、今年6月までの1年間に国税当局が法人から追徴課税した総額は219億円に上り、過去10年間で3番目の多さだった。国税庁が30日公表した。

 仕入れ時に支払った消費税が売上時に受け取った消費税を上回ると、差額が還付される。しかし同庁によると、国外での取引には消費税がかからないことを悪用した不正還付が横行。東京国税局の調査では、ハンドキャリーで密輸入した貴金属を国内で仕入れたように装い、仕入れで支払った消費税を水増しする方法で、5年にわたって不正に還付を受け続けていた輸出業者もあったという。

 同庁は消費税の不正還付を「国庫金の詐取」と位置づけ、調査に力を入れている。ただ今年6月までの1年間に実施した消費税の還付申告に関する税務調査は、新型コロナウイルスの影響で前年の半数程度の約3千件にとどまり、過去最少だった。中野浩至