関西スーパー、大阪高裁に抗告 統合差し止め決定に不服
関西スーパーマーケットは30日、エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングとの統合について、神戸地裁による差し止めの仮処分決定を不服とし、大阪高裁に保全抗告を申し立てた。高裁が差し止めを支持すれば、統合計画が白紙に戻り関西スーパーを巡る争奪戦が再燃する可能性がある。
関西スーパーは申し立てに伴い、仮処分決定などについて「直ちに是正されるべきもの。引き続き、臨時株主総会の適法性及び公正性を明らかにしていく」とするコメントを出した。両社は12月1日の統合予定を15日に延ばしており、高裁判断もそれまでに出るとみている。
統合をめぐっては、10月末に開かれた関西スーパーの臨時株主総会での集計手続きに疑義があるとして、首都圏地盤のスーパー「オーケー」が11月9日に差し止めを申し立てた。地裁は「法令違反または著しい不公正がある」としてオーケーの主張を認める仮処分決定を出し、関西スーパーが申し立てた異議審も、この決定を支持した。
高裁が差し止め判断を維持した場合、オーケーが関西スーパーに株式公開買い付け(TOB)を実施する方針を示している。対抗するには、関西スーパーとH2Oがふたたび株主総会を開いて株主の賛同を得たり、H2Oが関西スーパーにTOBをしたりといったことが考えられる。(宮川純一)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら