新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」が日本でも初確認され、再流行を心配する声が上がります。この変異株にはどのような特徴があり、今後のワクチン接種や流行に、どのような影響がでてくるのか。感染症専門医の忽那(くつな)賢志・大阪大教授に話を聞きました。
――世界保健機関(WHO)がオミクロン株を、デルタ株などと並んで最も警戒度が高い「懸念される変異株(VOC)」に指定しました。感染力はどうなのでしょうか。
感染力について、まだ確定はしていません。ただ、一部の地域で、これまで最も感染力が強いとされてきたデルタ株を押しのけて広がったことから、オミクロン株の感染力が強まっている可能性はあると思います。
一方で、南アフリカで感染した人のうち、特定の人を抜き出して調べている可能性もあるので、本当にオミクロン株が主流になっているのかもまだわかりません。
重症化リスクは
――重症化のリスクについては?
これも評価が難しいです。ワクチン接種をしている人もいればしていない人もいる。
感染者が急増すれば、入院患者が増えて病院が逼迫(ひっぱく)し、重症者が増えているようにみえることがあります。
病原性が強いかどうかを含め、現時点ではよくわかっていません。
ワクチン効果は
――既存のワクチンの効果が落ちる可能性がありますか?
オミクロン株には、スパイクたんぱく質の変異が30超あり、この数はこれまでにでてきた変異株の中で最多です。
今、日本で使われているm(…
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