市民の寄付をコロナで困窮する人々を支える市民活動へ

西田有里
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 【兵庫】コロナ禍で困窮する人たちを支援する団体に市民の寄付を届ける「ひょうご・みんなで支え合い基金」が、3回目の助成に向けて寄付を募っている。長引く新型コロナは、弱い立場の「命綱」となる市民活動にも資金面などで深刻な影響を与えた。基金の実行委員は「支え合う社会を広げるために」と寄付を呼びかけている。

 支え合い基金は昨年5月、公益財団法人「ひょうごコミュニティ財団」(神戸市中央区)が設立した。新型コロナの影響に苦しむ子どもや女性、外国人、障害者らを支援する団体に、市民から寄せられた資金を助成して活動をバックアップする。これまで基金に集まった寄付は、昨年9月と今年4月に県内で活動する35団体へ計約720万円を助成した。

 ただコロナ禍が長引くなか、財団代表理事の実吉威さん(55)は「まだまだニーズがある」と話す。4月の助成先選考時の倍率は3・6倍だった。活動や団体の存続が危ういという声は今もまだ届いているという。「非営利で支援に取り組む市民団体はもともと蓄えが多くない」と実吉さん。「コロナで支援を必要とする人が増えるなかで活動資金にもダメージを受け、支援団体は非常に苦しい状況に陥っている」

 3回目の助成には、すでに基金の助成を受けたことがある団体も応募できる。来年2月ごろには助成希望団体を募る。基金への寄付は、500万円を目標に12月25日まで募る。銀行振り込みのほか、クレジットカードやクラウドファンディングhttps://camp-fire.jp/projects/view/477374別ウインドウで開きます)などから。口座番号など詳しくは財団(078・380・3400)ホームページで。

 これまで助成を受けた団体からは、基金のおかげで活動が続けられたという声があがる。

 体を動かす機会が少ない障害者を支援するため、ダンス教室などを開くNPO法人「DUAL RING」(川西市)は、昨年9月の助成で17万円を受けた。

 理事の村西優季さん(33)によると、これまでダンス教室の参加費を活動拠点の家賃などに回してきたという。しかし、コロナ禍でダンス教室が開けない期間があり、資金繰りがひっぱくした。「昨年は持続化給付金もあって助かったが、今年は申請できる助成などが少ないと感じる。基金のような支援はありがたい」と話す。

 日本に住む南米出身者らを支援し、生活情報などを載せたスペイン語の無料情報誌を月刊で発行する「ひょうごラテンコミュニティ」(神戸市長田区)も助成を受けた団体の一つだ。

 代表の大城ロクサナさんによると、広告収入で賄う情報誌の印刷、発送代が、コロナ禍による広告の減少で厳しくなった。月に最低40万円はかかるというが、今年11月号の広告収入は19万円。1回目、2回目で計55万円の助成を受け「おかげで奇跡のように発行が続けられた」という。今も2月号の発行に向けた資金調達で悩んでいるという。(西田有里)