習氏、多様なアフリカ支援表明 「債務のわな」 批判をかわす狙いも

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北京=高田正幸
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 30日までの予定でセネガルで開かれた中国とアフリカ諸国の協力を話し合う「中国アフリカ協力フォーラム」で、29日にオンライン演説した習近平(シーチンピン)国家主席は、今後3年間でアフリカから計3千億ドル(約34兆円)分を輸入することなどを表明した。新型コロナウイルスや環境、デジタル、安全保障など幅広い分野で支援や協力を打ち出した。

 中国外務省が発表した習氏の演説によると、中国が新たにアフリカに提供する計10億回分の新型コロナウイルスワクチンのうち4割は、中国企業とアフリカ側が共同で生産。中国は1500人の医療、衛生専門家も派遣する。

 アフリカでの貧困減少プロジェクトでは、農業の専門家500人を派遣。中国は現地の中国企業が少なくとも80万人を超える雇用を提供することも約束した。このほか、双方の平和維持部隊が合同訓練を行っていくことも明かした。

 一方、資金協力の規模は控え…

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    佐藤優
    (作家・元外務省主任分析官)
    2021年12月7日8時31分 投稿
    【提案】

    中国は戦略的にアフリカに進出しています。資源やエネルギーの埋蔵量、さらにこれから大量消費文明が入ってくることで、21世紀中旬からアフリカが大きく発展していく可能性があります。特に貧困撲滅プロジェクトで中国が農業技術の提供を行っていることが興

    …続きを読む