北方領土のコンブ漁、ロシア側に解禁の動き 日本の貝殻島漁に影響も

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大野正美
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 北方領土の国後(くなしり)島、色丹(しこたん)島、歯舞(はぼまい)群島をロシア側で管轄する南クリル管区で、これまで認められていなかった自然保護区域の海域でのロシア漁業者によるコンブ漁を、解禁する動きが出ている。実際に解禁された場合、民間協定に基づいてロシア側に採取料を払って歯舞群島の貝殻島周辺水域で日本漁業者が操業してきたコンブ漁などにも、影響が出る可能性がある。

 ロシア・サハリン州のネットメディア「サハリン・インフォ」の11月25日の報道によると、コンブ漁の解禁が検討されているのは、国後島の北部と南部の一部、色丹島の大部分と歯舞群島の全部の海域だ。この区域には、国後島を主な対象とする自然保護区と、色丹島と歯舞群島が対象の禁漁区が含まれている。

 歯舞群島の沿岸は、終戦直後に旧ソ連軍に占拠される前からコンブの有数の好漁場だった。ロシア天然資源省などによると、1987年から92年にかけてロシア漁業者によって集中的にコンブが乱獲された結果、志発(しぼつ)島で97%、勇留(ゆり)島で89%、水晶島(すいしょうじま)で76%もの資源が失われた。

 このため、これらの海域ではコンブを含む多くの水産資源のロシア企業による採取が禁止されてきた。しかし、色丹島の斜古丹(ロシア名マロクリリスク)の水産加工企業「オストロブノイ」を中心とするロシア企業が、水産資源の不足や雇用の創出を理由に2015年ごろからコンブ漁の解禁を強く要請していた。

 天然資源省も最近になって…

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