「原因不明のウイルス」公表から2年 感染3億人、中国が残した教訓
北京=平井良和
後に新型コロナウイルスと呼ばれる「原因不明のウイルス」による肺炎患者の存在を中国当局が公表した日から、31日でちょうど2年となる。
当時、感染が疑われた患者は27人。それから2年で世界で確認された感染者は、3億人に迫っている。
2年前のあの日、最初の公表情報では、後に世界の風景を激変させるこの未知のウイルスについてどう説明されていたのか――。改めて振り返る。
2019年12月31日午後、最初の拡大地となった武漢市の衛生健康委員会が「当面の我が市の肺炎疫病の状況」という文面をホームページ上に発表した。
中国の当局発表の多くはこうしてホームページ上に掲載され、何らかの感染症についての状況報告があること自体は特異なことではない。
記者自身、この発表が2年後にもなお猛威を振るう世界的なウイルス禍の始まりになるとは予見できなかった。
「ヒトヒト感染」否定的だった中国当局
発表文は「最近、一部の医療…
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