東洋大の監督はあえて突き放した そして、苦しむ主将は変わった

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加藤秀彬
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 苦しむ主将に、容赦しなかった。

 今年5月。東洋大は関東学生対校選手権(関東インカレ)で、長距離種目の入賞を逃した。

 酒井俊幸監督は、主将の宮下隼人(4年)にこう言った。

 「主将として、この結果をちゃんと受け止めないといけない。責任感が空回りしている。地に足を着けてやらないと」

 1万メートルに出場予定だった宮下は、関東インカレを欠場していた。

 山登りの5区を走った2021年の箱根駅伝では、区間3位と好走した。だが、レース後に右足すねの疲労骨折が判明し、その後も故障が続いた。

 けがが理由だとしても、酒井監督は宮下を甘やかすつもりはなかった。

 そう決めた理由があった。

このままで終わるなら…

 東洋大は今夏の東京オリンピック(五輪)に、マラソンの服部勇馬、1万メートルの相沢晃、20キロ競歩で銀メダルの池田向希、50キロ競歩の川野将虎ら多くの卒業生を送りだした。

 その姿に何を感じたか。五輪後、酒井監督は部員全員にその感想を書かせた。

 宮下は、先輩たちの姿から感…

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