仏当局が日本人女性に逮捕状 フランス人の夫が子の「連れ去り」訴え

パリ=疋田多揚
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 フランス人の夫に子どもを会わせていないとして、フランスの司法当局が妻の日本人女性に対し、子どもを連れ去った疑いがあるなどとして逮捕状を出したことがわかった。11月30日、AFP通信が報じた。

 同通信によると、夫は日本に暮らすバンサン・フィショさん(39)で、2019年に仏当局に告訴していた。この夏には、東京五輪が開催されるのにあわせ、3週間のハンガーストライキを決行。6歳と4歳の子どもへの面会を求めている。逮捕状の発行で、女性がフランスに入国すれば、逮捕される恐れがある。

 AFP通信によると、フィショさんは女性が日本で逮捕されることを望んでいるわけではなく、日本の裁判所の離婚手続きで親権を決める際、逮捕状が妻に出ていることを考慮してもらうことを期待しているという。

 離婚後の子どもの養育をめぐっては、欧米では父母の双方が親権を持つ「共同親権」が主流だが、日本で父母のどちらかしか親権を持てない「単独親権」だ。国際結婚が破綻(はたん)して子どもを日本に連れ帰ることで、子どもを連れ去ったとして犯罪とみなされるケースも起きている。(パリ=疋田多揚)

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    木村草太
    (憲法学者・東京都立大学教授)
    2021年12月3日0時38分 投稿
    【解説】

    法制度について正しく理解しないままに、巷の言説に基づいて書かれたことがよく分かる記事だ。 第一に、日本法には、夫婦間の合意がない中で子連れ別居がなされた場合に、裁判所の判断に基づいて、正義と子の福祉を実現する手続が定められている。