今城塚古墳の太鼓形埴輪、奏でたのは歌舞か軍楽か

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編集委員・中村俊介
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 真の継体大王の墓といわれる今城塚古墳大阪府高槻市)で、全国2例目となる太鼓形埴輪(はにわ)が見つかった。バラエティーに富む埴輪群で知られるこの古墳ならではの発見。古代の太鼓が奏でた音の役割とは――。

 6世紀前半築造の今城塚古墳は1997年から10カ年にわたって調査が実施された。墳丘に隣接する祭祀(さいし)場から人や動物、器財など230点以上もの形象埴輪が出土し、現在も整理中だ。その過程で、これまで謎だった複数の破片をつなぐと3個体分の太鼓の埴輪が現れた。宮崎県の百足塚(むかでづか)古墳の出土例に次ぐ太鼓形埴輪だという。

 樽(たる)みたいな胴に革をかぶせ、それを鋲(びょう)で留めた表現が施されている。大刀や盾などと同様、祭祀儀礼で重視された器物だったようだ。

 さて、太鼓の音色は当時の古代社会で、どんな役割を担っていたのだろうか。

 歌舞飲酒の祭りに色を添えただろうことは容易に想像できるし、埴輪の対象になったことを考えれば、埋葬までの一定期間、遺体を仮安置するもがりなどの葬送儀礼や権威の継承イベントに使われたのかもしれない。それに加えて意外な機能を、前今城塚古代歴史館特別館長で高槻市文化財アドバイザーの森田克行さんは考えている。進軍のリズムをとる軍楽に使われたのでは、というのだ。

 「軍楽は太鼓と角笛が基本の…

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