ガソリン3週連続値下がり、168.6円 オミクロン懸念で原油下落

新田哲史
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 日本エネルギー経済研究所石油情報センターは1日、11月29日時点のレギュラーガソリンの店頭価格(全国平均)が1リットルあたり前週より0・1円低い168・6円だったと発表した。値下がりは3週連続だが下げ幅は小さく、高止まりしている。

 灯油はタンク1個分の18リットルあたりで前週より2円高い1952円で、2週ぶりの値上がりとなった。センターによると、石油元売り各社は2日以降の卸売価格を1・5円程度引き下げており、来週はガソリンや灯油は値下がりするとみる。

 新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」への懸念が広がり、足元では原油価格は急落している。指標となる「米国産WTI原油」の先物価格は先週末、1バレル=78ドル台から10ドル近く下落。その後も70ドル前後で推移し、30日には一時、64ドル台と約3カ月ぶりの安値をつけた。オミクロン株の拡大で経済活動が再び停滞し、需要が細るとの見方が強まっている。

 米国は日中印韓英の各国と協調して石油備蓄を放出すると表明している。供給量を増やして価格を下げるねらいで、日本も国家備蓄の一部を売却する予定だ。経済産業省は原油下落でも「検討状況は変わっていない」としている。萩生田光一経産相も30日の会見で「国際的なエネルギー市場の動向なども注意しつつ準備を進めていきたい」と述べた。

 今後は、中東やロシアなどの産油国の対応が注目される。増産を縮小する可能性も指摘されている。主な産油国でつくるOPECプラスは2日に閣僚級会議を開き、今後の生産計画を議論する。

 政府はガソリンの平均価格が170円を超えた場合、石油元売り各社へ補助金を出す方針だ。卸売価格の上昇を抑えることで、小売価格を上がりにくくする。灯油や軽油、重油も対象で、支給額はいずれも1リットルあたり最大5円を想定する。予算として計893億円を用意する。

 ただ、このままガソリン価格が170円を超えなければ補助金は出ない見通しだ。経産省は「発動要件を変える予定はない」としている。(新田哲史)