「ネガティブな関係も重要」思春期の心を読み解くには 中3刺殺事件

有料会員記事

[PR]

 愛知県弥富市の市立中学校での生徒刺殺事件から1週間。殺人容疑で送検された3年生の男子生徒(14)は、取り調べに素直に応じているという。ただ、周囲は「予兆」に気づかず、捜査関係者も「供述から明確な動機が浮かんでこない」と話す。思春期の子どもの心の異変をどうキャッチし、どう対応すればいいのか。

 捜査関係者によると、男子生徒は昨年9月の生徒会の選挙で「応援演説を頼まれたのが嫌だった」「友人との会話に割って入ってくるのが嫌だった」などと、同学年の被害生徒(14)に複数の不満があったと話している。

 同学年の一人は、被害生徒が男子生徒に「たまにちょっかいを出すことはあった」と振り返る。ただ、暴力や乱暴な言葉はなく、「大した感じには見えなくて、じゃれ合っている感じだった」と話す。

 ある捜査関係者は「誰もが殺意を抱くと思うような直接的な出来事が見えてこない」。別の捜査幹部も「悩みを抱えていない中学生なんていない。動機の本格的な解明には時間がかかるだろう」とみる。

事件の背景には何があるのか。専門家は「ネガティブな関係の取り方が育ちにくくなっている」「子どもの不満や悩みがみえづらくなっている」と指摘しています。記事後半で紹介しています。

 捜査関係者によると、男子生徒は事件の4日前の11月20日、コンビニで買ったプリペイドカードを使って、自身のスマートフォンで凶器の包丁をネット購入。逮捕後の取り調べには素直に応じ、「悪いことをした」という趣旨の話もしているという。

 元家裁調査官少年事件に詳…

この記事は有料会員記事です。残り1209文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
  • commentatorHeader
    おおたとしまさ
    (教育ジャーナリスト)
    2021年12月4日13時18分 投稿

    【視点】今回の事件の背景に何があったのかを私には知る由もないのだが、刃物で突然クラスメイトを刺すというような事件を完全に防ごうとしたら、極論、生徒たちを直接接触させないようにするしかない。たとえば給食に毒物を混入するなども、やろうと思えばできてしま