負けず嫌いのトイプードル、警察嘱託犬に 審査会を一発合格

高橋孝二
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 岡山県警の警察嘱託犬にトイプードルが初めて選ばれ、1日に嘱託書が交付された。鋭い嗅覚(きゅうかく)が武器の「ハンナ」(メス、6歳)。同僚33頭の大半はシェパードやゴールデンレトリバーなどの大型犬で、小回りをきかせた行方不明者の捜索などが期待されている。

 警察嘱託犬は一般家庭などで飼われ、警察の委託を受けて容疑者の追跡などに出動する。ハンナはもともと嘱託犬に育てられる予定はなかったが、転機は2年ほど前に訪れた。

 岡山県北部の美咲町で一緒に暮らすラブラドルレトリバー「ハーシー」(オス、5歳)は、4年前から嘱託犬として活躍。ある日、飼い主の会社員、井上暢恵(まさえ)さん(45)がハーシーの訓練のために出向いた公園へ、ハンナはたまたま、くっついてきた。

 訓練の合間、井上さんは臭いをかぎ分ける「臭気選別」などをハンナに試してみた。遊びのつもりだったが、負けず嫌いのハンナは「自分もやりたい」とばかりに乗り気で、難なく正解を選んだという。「もう少し訓練してみようか」。以降週3、4回、ハーシーと一緒に訓練するようになると、順調にその能力を伸ばした。

 初めて挑んだ11月の審査会では大型犬に交じり、臭気選別のほか、遺留品の臭いを覚えて逃走経路を追う「足跡追及」などに奮闘。「審査会の雰囲気にのまれるのでは」との井上さんの不安をよそに見事、一発合格した。審査に挑んだ47頭中、合格は34頭だった。

 神経質な一面もあるが、臭いを細かくかぎ分ける「まじめさ」が特徴。プライドの高さも警察嘱託犬向きだ。嘱託期間は来年1月から2年間。県警からは行方不明者の捜索のほか、愛くるしい容姿やしぐさを生かし、警察イベントの広報活動での活躍も期待されている。(高橋孝二)