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妊産婦や乳幼児向けの避難所、知ってますか 大学生らがマップづくり

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石川春菜
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 災害時、妊産婦や乳幼児の避難生活は大きな困難を伴います。通常の避難所では、受け入れ態勢が十分に整っていないことも多いためです。助けになろうと、妊産婦や乳幼児のための避難場所がどこにあるかを調べ、地図上に表示する活動に大学生らが取り組んでいます。

 産婦人科医で神奈川県立保健福祉大学の吉田穂波教授(公衆衛生)が中心になって取り組むプロジェクト「giftfor(ギフトフォア)」では、ウェブサイト(https://giftfor.life/別ウインドウで開きます)で妊産婦や乳幼児がいる家庭に向けた防災情報などを掲載している。

 その中で、妊産婦や乳幼児を対象とした避難場所(福祉避難所など)の情報を「災害時母子シェルターマップ」として公表。現在は東京23区を中心に178カ所が紹介されている。

写真・図版
「giftfor」のウェブサイトで掲載している災害時の母子シェルターマップ

 吉田教授は、東日本大震災から災害時の母子支援に携わる。東日本大震災では、震災約3週間後から宮城県石巻市で継続的に支援した。妊産婦らが何人いるのか、避難所ごとの人数把握もできておらず、妊娠経過がわからず不安を抱える妊婦や、産後すぐに退院しなくてはならず、十分な保健指導などを受けられる状況でないまま避難所で孤立したり、人目が気になり授乳が途絶えたりした母親も多かった。

 妊産婦は自身の体調や授乳のために、一般の避難所での一律の消灯時間など、集団生活のリズムに合わせるのは難しい。おむつやミルク、離乳食、母乳パッドなど特別に必要な物資も多いほか、必要な水分量や栄養も異なる。

 妊産婦が専門家にすぐつながれる環境であることも重要だ。妊婦は体調が急変することもあり、エコノミークラス症候群による血栓症などのリスクも高い。産後は感染症にかかりやすく、産後うつなどのリスクもある。

東日本大震災から10年以上がたちましたが、妊産婦や乳幼児のための避難所の整備は道半ば。当事者にも存在があまり知られていません。吉田教授は、大学生とともに現状を調べ始めました。

 内閣府の2017年の調査で…

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