歴史修正主義を扇動した「論破」文化 感情に訴える言葉の危険性

有料会員記事

聞き手・田中聡子
[PR]

 相手を言い負かした方が正しいと思わせる「論破」という言葉がいまネット上にあふれています。社会学者の倉橋耕平さんは、この言葉の持つ効果を巧みに利用したのが「歴史修正主義だ」と指摘しています。1980年代末に生まれた「論破カルチャー」が社会にもたらす負の影響について、聞きました。

 1982年生まれ。専門はメディア文化論、ジェンダー論。著書に「歴史修正主義とサブカルチャー」など。

 SNSなどで顕著に見られる「論破」のカルチャーは、ネットによって新たに生まれたものではありません。

別次元のものを同じ土俵で議論

 その兆しは1980年代末から始まった討論系のテレビ番組に見られます。討論番組では、専門家ではないコメンテーターなどが議論に参加します。視聴者は、出演者が政治家や専門家をたじろがせる様子を面白がりました。同じ時期、ディベートや説得力を重視した自己啓発本がブームになりました。

後半では、論破文化が日本に広がった背景や代表格の政治家、「男らしさ」をテストするマッチョな側面について語ります。

 こうした流れの中で「歴史を…

この記事は有料会員記事です。残り1526文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
【1/24まで】2つの記事読み放題コースが今なら2カ月間無料!