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「妊娠15週以降は中絶禁止」 アメリカ連邦最高裁が認める公算 

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ワシントン=藤原学思
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 妊娠15週以降の人工妊娠中絶を禁じる米南部ミシシッピ州法をめぐり、連邦最高裁が1日、審理を開いた。州法を容認する公算は大きくなっており、来年6月までに出される最高裁の判断次第で、米国における中絶の基準が約半世紀ぶりに変わる可能性がある。

 米国における中絶をめぐっては、最高裁が1973年、合衆国憲法によって保障された権利だと初めて判断した。胎児が子宮外で生きられるようになる「生存能力」を基準に、その前を中絶可能な時期と規定。現在では「妊娠22~24週」と考えられ、最高裁は92年にも、別の訴訟でこの基準を再確認している。

 ミシシッピ州法は2018年に可決され、州内唯一の中絶クリニックが州法は違憲だとして提訴した。最高裁が州法の合憲性を認めれば、73、92年の両判決が骨抜きになり、米国内の20州以上で、従来の中絶基準よりも厳しい法律が有効になることが予想される。

 最高裁の判事9人のうち、保守派は6人でリベラル派は3人。1日の審理では、リベラル派のソトマイヨール判事が「憲法とその解釈が単なる政治的行為であるという世間の認識をつくる『悪習』に、裁判所は耐えられるか」と述べるなど、3人とも、州法を認めない姿勢を示した。

 73年判決の維持には、保守派判事6人のうち、少なくとも2人がリベラル派に同調する必要がある。ただ、ロバーツ長官は「(中絶が)選択の問題ならば、なぜ15週では不十分なのか」、カバノー判事は「憲法はこの(中絶)問題について、各州の人びとや議会が民主的なプロセスで解決するよう委ねている」とそれぞれ語るなど、保守派の判事から原告側に有利な意見は出なかった。

 ジョージワシントン大ロース…

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