ロート製薬と三洋化成が資本提携 化粧品などを共同開発へ
ロート製薬(大阪市)と化学メーカーの三洋化成工業(京都市)は2日、資本業務提携を結ぶと発表した。相互に2億円ずつ出資し、スキンケアや化粧品分野で製品の共同開発を始め、ロートが取り組む再生医療の分野でも協業する。
ロートはスキンケア商品などが主力で、三洋化成は化粧品向けの原料などをつくっている。両社の知見を生かし、化粧品や医療分野で独自の原料などの開発も進める。両社の研究施設が京都にあるため研究者間の交流も進めるという。三洋化成の樋口章憲社長は同日の会見で「美と健康がターゲットだ」と述べ、石油由来から天然原料由来の素材へと開発分野をシフトしていく方針も明らかにした。
両社は、機能性素材を手がけるファーマフーズ(京都市)ともそれぞれ資本業務提携を結んでいる。ロートの山田邦雄会長は「3社連合のような形。これからのヘルスケアは、業界内の競争より、業種を超えてグローバルな競争になる。チームで取り組んでいく」と述べた。(井東礁)