高速実験炉の再稼働目標を2年延期 安全審査が長引き、工事入れず

川村剛志
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 日本原子力研究開発機構は2日、高速実験炉「常陽」(茨城県大洗町)の再稼働の時期について、これまでの目標を2年先延ばしし、2024年度末にすると発表した。東京電力福島第一原発事故後に導入された新規制基準に基づく国の審査が長引いているための措置という。

 機構によると、常陽は07年に機器トラブルで停止してから、稼働できない状態が続いている。

 機構は17年、再稼働に向け、原子力規制委員会に審査を申請。19~22年度の4年間で耐震補強などの安全対策工事を実施し、その後の再稼働をめざしていた。ところが、審査が長引き、現在も着工できていないことから、工期を22~24年度の3年間に見直したという。機構は「新規制基準下での高速炉の審査は初めてで、時間を要している」と説明している。

 常陽は再稼働後、高速炉の技術開発に加え、供給を海外に頼る医療用の放射性同位元素の製造などにも活用されるという。(川村剛志)