自民陣営から届いた「比例は国民民主」 背景に立憲・国民の深い溝

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北見英城
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 10月の衆院選で、横浜市内で配られた「公選はがき」が問題となった。自民党公認で菅政権の官房副長官を務めた坂井学議員の陣営から、比例代表で野党の国民民主党への投票を呼びかけるはがきが発送されたのだ。いったい何が起きていたのか。

 「比例代表は国民民主党へ!」。10月下旬ごろ、横浜市内の70代男性の自宅に1枚のはがきが届いた。文字の横には、自民党公認の坂井氏がガッツポーズをした写真が刷られている。神奈川5区に立候補した坂井氏に、公職選挙法にもとづいて割り当てられた公選はがきだ。男性は「今までは絶対にあり得なかった。何でもありだと思ったし、選挙民を愚弄(ぐろう)している」と話す。

 横浜市西部にある神奈川5区は、坂井氏と立憲の山崎誠氏とが一騎打ちで争った。野党統一候補の山崎氏は「原発ゼロ」を主張し、選挙戦では共産党の関係者と並んで街頭活動もした。

 坂井氏の事務所の説明によると、「比例代表は国民民主党へ!」と刷られた公選はがきは全体の一部で、国民民主の関係者が用意したものだという。「比例代表も自民党へ」と書かれた他のはがきとまとめて坂井事務所から発送したという。

 国民民主の神奈川県連は「関知していない」と主張するが、県連に所属する地方議員らに聞くと、その一人は「事前に知っていた」と打ち明ける。

「神奈川5区には『立憲アレルギー』がある」

 2017年衆院選で民進党が「希望の党」への合流をめぐり分裂して以降、立憲と、希望が源流の国民民主は神奈川県内で勢力争いを繰り返してきた。今年8月の横浜市長選では、立憲が主導して元横浜市立大教授の山中竹春氏を擁立し、共産も支援にまわる「野党共闘」を築いた。

 山中氏は、菅義偉首相(当時)が支援する小此木八郎国家公安委員長を破った。しかし、国民民主は「自主投票」で、関係者によると、国民民主に所属する地方議員の一部は小此木氏を支援したという。

 国民民主が県連事務所を構え…

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