人が知らない価値観、武器に トランスジェンダーの西原さん講演
清野貴幸
トランスジェンダーで俳優などとして活動している西原さつきさんが「自分らしく生きていくこと」をテーマに、高知市立義務教育学校土佐山学舎の人権教育の授業で講演し、中学生に当たる7~9年生約40人が耳を傾けた。
愛知県出身の西原さんは男性として生まれ、幼少期から性別に違和感を抱いていた。性別適合手術を受け、今は女性ホルモンを定期的に投与しているという。
講演はオンライン。西原さんは男子と一緒の着替えが嫌だったことや、性別で悩んで受験に集中できなかったことなど学生時代を振り返った。
トランスジェンダーであると伝えた相手から嫌がられた経験を明かし、「カミングアウトされたら『教えてくれてありがとう』と言えば本人は喜ぶと思う」と助言した。最後に、「人が知らない価値観を知っていることが後で武器になります」と語った。
土佐山学舎では来春の7年生から、性別に関係なく好きなタイプを選べるジェンダーフリーの制服を採用するという。(清野貴幸)
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