五輪マラソン補欠の大塚が解放されたのは… 福岡国際で主役をめざす
堀川貴弘
第75回福岡国際マラソン選手権大会(朝日新聞社など主催)が12月5日午後0時10分、スタートする。最後の大会に臨む注目の選手たちを紹介する。
レースの直前まで、札幌の街を走るための準備をした。
大塚祥平(27)=九電工=は2019年のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)で4位に入り、東京五輪の「補欠」になった。
五輪本番直前、札幌の宿舎で、中村匠吾や服部勇馬と顔を合わせても、交わした言葉は少なかった。「代表選手はプレッシャーがあって大変だなと見ていました。補欠とは注目度が全然違う」
一部の代表選手の調整不足を耳にしていたが、自ら「走りたい」といったそぶりを表に出すことはなかった。スタートラインをめざしている選手への配慮だったのだろう。「代表がどんな状態であっても準備しなければいけない立場。やりにくさはなかった」
「補欠」の立場から解放され…