常識外れのボスと「革新の本質」(笑ってる場合かヒゲ 水曜どうでしょう的思考)

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藤村忠寿(HTB「水曜どうでしょう」チーフディレクター)

 驚きましたねぇ。日本ハムの新監督に新庄剛志さんとは。初めて聞いた時「え? ウソ!」という言葉と同時に、心がパァーッと晴れていくのがわかりました。「楽しそう!」「どんなチームになるんだろう!」「開幕戦が待ち遠しいぞ!」と。

 でもそのあと冷静になってこんなことも考えました。「あの強烈なキャラクターについていけない選手もいるんだろうなぁ」「負け続けたら手のひらを返したようにたたかれるんだろうなぁ」と。みなさんも、同じようなことを思ったでしょう。

 日ハムのファンであればもちろん好成績を残して欲しいと願ってはいるものの、でも「そう簡単にはいかないだろうな」と、保険を自分に掛けておくような心理状態。一方ライバルチームのファンであれば「プロ野球が盛り上がるのはいいことだけど、でもそう簡単にはいかないよ」と、ハナから好結果を望まない心理。いずれにしても世の中、革新的で目新しいことが始まると、「楽しみですね」という賛辞を寄せるのは最初だけで、すぐに「でも難しいでしょうね」というネガティブな心理へと変貌(へんぼう)していくものです。

 つまり世間は、それがいくら…

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