いじめに発達障害……悩んだら気軽においで 少年鑑別所が助けます

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岩本美帆
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 かつては「不良少年」が行く場所とみられていた少年鑑別所が、ここ数年変わってきている。子どもの発達や職場のトラブルといった市民からの相談を専門家が受けるなど門戸が一般に開かれるようになったのだ。職員の勘や経験だけでなく、統計的に再犯を予測する手法も、採り入れられた。

「スペシャリスト集団」、それは少年鑑別所職員

 学校では無気力で、勉強を全くしない男子高校生がいた。友人との関係は良好でよく遊ぶが、授業中は机に突っ伏している。「何か障害があるのでは」。親と学校は心配したが、専門家が成育歴や家庭環境、本人の心理などについて調べた結果、問題は無かった。自営業の家の跡取りとして生まれた彼はただ、「勉強せずに遊んでいても大丈夫」と思っていたのだった。

 ある小学生の男の子は、遊びで使うペットボトルのキャップを取りに、学校を飛び出し自宅に帰ってしまった。先生たちは「脱走」を問題視したが、男の子はキャップを取ると学校に戻ってきた。専門家が読み取ったのは、衝動性はあるが、男の子にとって学校は苦痛ではなく、愛着のある場所だということだった。

そもそも少年鑑別所って、何をする所なのでしょうか。「スペシャリストの集まり」という、少年鑑別所職員の仕事に迫りました

 これらのケースについて調べたのは、少年鑑別所の職員だ。少年鑑別所は「地域援助」の名のもとに、子どもの問題行動や発達の相談に乗っている。子どもだけでなく、子育ての悩みを抱えた保護者や、万引きがやめられない高齢者、薬物依存のリハビリ施設を出所した人など、相談者は多岐にわたる。トラブルを抱える学校からの要請に応じることもある。

 幅広いジャンルの相談に対応…

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