シャウエッセン値上げ 日本ハム常務「食肉、中国に買い負け」

[PR]

 身近な食品の値上げが相次いでいる。日本ハムは主力のソーセージ「シャウエッセン」など400品目以上を来年2月から値上げすることを決めた。7年ぶりの値上げの理由や今後の見通しについて、前田文男常務に聞いた。

 原油や飼料など原材料価格の高騰が続いています。価格についても、思い切った施策が必要です。ただ、消費者の節約志向はコロナで強くなっています。単純な値上げだけでなく、理解してもらえるような他の施策も同時に打っていきたいと考えています。

 食肉価格の高騰が続いている理由には、飼料価格の上昇のほかにも、いくつか理由があります。

 米国では、コロナ禍に伴う人手不足で食肉の生産量が落ちています。景気が回復して、需要はある程度復活しているのに生産量は落ちているため、価格が上がっているのです。

 米国の食肉企業の中には従業員にワクチン接種を義務づけているところも多いですが、接種を嫌がる人もいます。コロナの治療薬が開発されて重症化が防げるようにならないと、最終的には解決しないとみています。

 また、中国が牛肉をたくさん消費するようになりました。高値であっても世界中で買いつけており、日本は買い負けている状態です。豚肉についても、中国が多くを買い付けており、中国での消費は今後も伸びていくでしょう。

 ただ、これは悪い話ばかりではありません。いずれ日本から輸出が可能になれば、良質な肉を中国に輸出できるということでもあります。

 長期的に見ると、今後は気候変動によって飼料価格がさらに高騰する可能性があります。日本は養豚・養鶏の飼料のほとんどを輸入に頼っており、大きなリスクです。国内で飼料をまかなえるような技術開発など対策を考えています。栗林史子