大空襲で命散らした先代へ 上方落語の桂花団治さんが創作「防空壕」

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武田肇
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 落語家の三代目桂花団治さん(59)が、大阪大空襲を題材にした創作落語防空壕(ぼうくうごう)」をつくった。1945年から70年間絶えていた名跡「桂花団治」を縁あって6年前に継ぎ、二代目が空襲で亡くなったと知った。「どれほど無念だったか」。出会えなかった先代への思いを込め、5日に大阪市内で披露する。

 新作は10分間の噺(はなし)だ。終戦十数年後、落語好きの旦那が、二代目花団治が亡くなった壕に入ったことで、騒動が巻き起こる。「笑ってもらうのが落語。湿っぽい噺にはしていません」と花団治さん。

 一方、時代考証は正確にしようと、文献を読みあさった。大阪大空襲で機銃掃射に狙われた妻の親戚(81)からも体験を聞いた。

 花団治さんは大阪府豊中市出身。20歳で二代目桂春蝶に弟子入りし、桂蝶六(ちょうろく)の名で活躍した。2015年、70年ぶりに復活した花団治の名跡を継ぐことになった。

 初代花団治は明治~大正期に活躍した。二代目は初代の弟子で、昭和10年代に上方落語の復興をめざした五代目笑福亭松鶴らの「楽語荘」の活動に参加し、44(昭和19)年に花団治を襲名した。だが翌年6月に亡くなった。

上方落語の由緒ある名跡「桂花団治」の三代目を襲名した落語家が、創作落語「防空壕」をつくりました。戦後生まれの落語家が、戦争に向き合うきっかけは何だったのでしょうか?

 45(昭和20)年6月15…

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