ノーベル平和賞のレッサ氏のオスロ渡航を許可 フィリピン控訴裁判所

宋光祐
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 フィリピンの控訴裁判所は3日、ノーベル平和賞を受賞したジャーナリストマリア・レッサ氏に対してノルウェーの首都オスロで10日に開かれる授賞式に出席するための渡航を許可した。強権的なドゥテルテ大統領に批判的な報道を続けるレッサ氏には計10件の逮捕状が出ており、検察当局は出国に反対していた。

 レッサ氏はドゥテルテ政権下で2度逮捕されており、昨年6月には8年前の記事に関する名誉毀損(きそん)で有罪判決を受けた。保釈金を支払って収監は免れたが、それ以降は海外渡航の許可がたびたび却下されるようになった。

 検察当局は逃亡の恐れがあるとしてレッサ氏のノルウェーへの出国に反対していたが、裁判所は「現時点では単なる推測に過ぎない」と退けた。その上で、「オンラインでの受賞は不可能であり、式に出席する必要がある」として、オスロを8~13日の期間に訪問することを許可した。

 レッサ氏の授賞式出席をめぐっては、国連がフィリピン政府に対して渡航を許可するように求めていた。フィリピン国内でも、一部の国会議員らが政府に対してレッサ氏の出席を認めるように働きかけていた。(宋光祐)