電車内のカメラ義務化、手荷物検査も活用へ 京王線事件受け安全対策

磯部征紀、田内康介
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 国土交通省は3日、鉄道車内で防犯カメラの設置を義務づけることなどを柱とする鉄道の安全対策を発表した。非常用設備の表示を共通化し、手荷物検査へ向けた環境整備も進める。

 走行中の電車内で乗客が襲われる事件が相次いだことを受けた措置。

 国交省がまとめた対策では、新規に導入する車両を対象に防犯カメラの設置を義務づける。専門家や鉄道会社が参加する検討会で費用負担のあり方も含めて議論し、早ければ来年度中にも関係省令を改正する。

 また、車内の非常通報装置の機能向上を図るほか、ピクトグラムを活用して通報装置や非常用ドアコックなどの表示を共通化する。ドアコックは不用意に操作すると、車外転落や安全な場所に停車できないなどの危険が生じる恐れがあり、使った場合のリスクも含めた表示を検討する。

 手荷物検査については、省令改正で今年7月から実施できるようになったが、乗客に理解を求め、より活用しやすくする。危険物を持ち込む恐れがあると駅係員らが判断した場合、個別に声をかけて検査することを想定するが、警察と連携し、声かけのノウハウや拒否された場合の立ち会いなどを求める。

 国土交通省が対策をまとめたことを受け、警察庁は各都道府県警に対し、鉄道事業者との連携を強化するよう指示した。具体的には、警察官が鉄道に乗って警戒する「警乗」の効果的な実施▽不審者への積極的な職務質問▽鉄道事業者が実施する手荷物検査に関する助言・指導や訓練の協力――などに努めるよう求めた。(磯部征紀、田内康介)

国がまとめた主な安全対策

・新規導入する車両に防犯カメラ設置を義務化

・非常通報装置の機能向上

・通報装置、非常用ドアコック、ホームドアの表示を共通化

・手荷物検査を実施しやすい環境整備。警察との連携