ラオスの夢か、中国の罠か 「陸鎖国」に乗り込む鉄道

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編集委員・吉岡桂子
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アナザーノート 吉岡桂子編集委員

 ラオスと中国を結ぶ鉄道が12月3日、開業した。習近平(シーチンピン)政権の政治スローガンを背負う「復興号」が、「ランサン(瀾滄)号」に名前を変えて乗り込んだ。14世紀に誕生したラオ族初の王朝の名前を冠する。白地に赤と青のラインの配色は、ラオス国旗の色でもある。長く夢見てきた初めての本格的な鉄道は、「陸鎖国」とも呼ばれる内陸国を開くのか。それとも、中国の膨張戦略とも目される「一帯一路」の罠(わな)へと続くのだろうか。

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 この鉄道は、ラオスの首都ビエンチャンと中国南西部の雲南省昆明の約1000キロを結ぶ。ラオス内の約422キロは全線単線で、旅客と貨物が併用する。建設総額は375億元(約7000億円)。ラオスにとって国内総生産(GDP)の約3分の1にあたる巨大プロジェクトである。

 ラオスは国土の7割以上が高原や山地。区間中にトンネルが75もある。距離にして半分近くが穴の中だ。メコン川などに架けられた橋も170近い。中国で在来線を走る緑の「CR200J」(9両編成、定員720人)が色を変えて投入された。最高時速160キロの車両だが、この鉄道では最速でも120キロ程度になるようだ。

 中国との国境ボーテンからビ…

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