夢が途絶えた昨夏の球児、母の遺影と参加 2年ぶりマスターズ甲子園

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 元高校球児が出身校別に同窓会チームを組んで青春時代の夢を追う「マスターズ甲子園2021」(朝日新聞社共催)が4日、兵庫県西宮市阪神甲子園球場で開幕し、宮崎県選抜チームが参加した。昨年は新型コロナウイルスの影響で本家の甲子園大会とともに中止された。出場資格を得たばかりの昨夏の球児も、甲子園の土を踏んだ。

 開会式では県選抜の坂元栄二郎さん(50)=宮崎工OB=、坂元皇太さん(18)=宮崎農OB=親子が選手宣誓をした。皇太さんは昨夏、高3だった。今年10月1日に母・たけ子さん(50)が病気で他界したため、栄二郎さんは遺影を手に大役に臨んだ。

 「春から体調を崩していた母が、この甲子園に立てることが決まった日に天国へ旅立ち、甲子園でプレーしている姿を見せることができませんでした」「これはお母さんがくれた出場の機会と前向きに考え、今日までを過ごしてきました」と交互に話し、「昨年、春夏の甲子園出場の夢が途絶えた仲間、家族、指導者の方々、応援してくれたファンのためにも、聖地・甲子園で全力でプレーすることを誓います」と宣誓した。

 2年ぶりの開催となった今大会は18都道府県で予選があった。県選抜は5日の第1試合で天王寺OB(大阪)と対戦する。

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