細谷恭平、箱根山登りで培った粘走 最後の福岡国際で日本人最高2位

山田佳毅
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 気温14度、微風。やや日差しは強いが、湿度は高くない。第75回の福岡国際マラソンは、最後の大会にふさわしい絶好のコンディションとなった。日本選手最高の2位に入ったのは、伸び盛りの26歳、細谷恭平(黒崎播磨)だった。

 レースは1キロあたり3分を切るハイペースで始まった。大会新記録をうかがう速い流れに、早くも5キロ過ぎには先頭集団が10人あまりに絞られた。

 細かく順位が変動し始めたのは、ペースメーカーが外れる30キロ近くだった。高久龍が、マイケル・ギザエ、ジェームス・ルンガルと形成した先頭集団の先頭に立った。

 だが、抜け出す選手がいない。やや遅れがちだった細谷が、するすると先頭集団に追いついた。

 34キロ過ぎ、ギザエがスパート。細谷と高久がそれを追う。やがて、高久がじりじりと下がっても、細谷は食らいついた。

 大学時代、箱根駅伝5区の山登りで2年連続3位に入った、粘りの走りに定評がある。

 今年2月のびわ湖毎日マラソンでは、1キロあたり3分を切る先頭集団のペースをあえて避けた。結果、終盤に上位選手を抜き去り、2時間6分35秒の自己ベストタイムをたたき出して3位に入った。

 今大会は「優勝を狙っている」と宣言し、あえてハイペースの土俵にのって走った。ギザエから遅れること25秒、2時間8分16秒でフィニッシュした。

 実業団駅伝の練習を兼ねながらの調整を「難しい」と話していた。それでも、持ち前の粘り強さを存分に見せた走りだった。(山田佳毅)