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子にコロナワクチン打つ?悩む親 「できる備えを」「責任持てない」

有料記事新型コロナウイルス

山根久美子 遠藤隆史
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 5~11歳への新型コロナウイルスのワクチン接種について、厚生労働省は早ければ来年2月ごろから始める可能性があるとして、自治体に準備を求めた。新変異株「オミクロン株」も現れる中、なるべく早く打たせるべきか否か。自らは既に打った親たちも、子どものことには思いが揺れる。

 大阪市の女性会社員(34)は「実際に子どもへの接種が始まって、様子を見て問題なければ私も長女に打たせたい」と話す。

 来年1月で5歳になる長女と会社員の夫(36)の3人暮らし。コロナ禍以前はよく家族で海外旅行をした。夫は「変異株も心配。ワクチンを打っていないと国内でも旅行がしづらくなるようなら、打って安心して楽しみたい」。夫婦ともファイザー製ワクチンを2回接種し、大きな副反応はなかったことも子どもの接種への抵抗感が低い理由だという。

 日本の感染状況が現時点で落ち着いているのは、ワクチンの効果が大きいと言われる。だが、自分の子どもの接種には複雑な思いを抱く親もいる。

 もうすぐ6歳になる長女がいる東京都品川区の女性会社員(36)は「接種が認められれば早めに打たせたい」と話す。長女は来春には小学1年生になり、集団生活が始まる。「コロナ禍がこれだけ長引く中で、子どもにもできるだけの備えをしてあげたい」と話す。

 一方、夫(37)は接種に反対だ。子どもは重症化しにくいとも言われる中、未知のリスクを接種のメリットが上回るとは思えないからだ。「20年後に何か起きたら親でも責任が持てない。娘が自分の意思で決断できない以上、無理に打つ必要はないのでは」。議論は平行線のままだという。どうやって決めるかも含めて、まだ結論は出ていないという。

 中国・上海から5歳の長女と一時帰国中の主婦(32)は、「子どもの接種の例が積み上がるのを待つ」と言う。長女が3歳の時、商社勤務の夫の転勤で中国に渡航することになり、長女に複数のワクチンを接種させた。接種日の夜、長女は40度超の熱を出し熱性けいれんで病院に運ばれた。

 女性自身新型コロナのファイザー製を2回接種済みだが、「重い副反応は割合は少なくても、一人ひとりにとっては出るか出ないかのどちらか。真っ先に自分の子どもに接種させたいとは思わない」と話す。

 日本では5~11歳向けはまだ承認されていないが、準備は進む。

 コロナ患者を受け入れる大阪…

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