膀胱を全摘した小倉智昭さんが訴える大問題 性の話もタブー視せずに

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聞き手・高橋美佐子
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 年齢を重ねても自由に行動したい。でも、ハードルが立ちはだかる時があります。特に口にしづらいのが「下半身の悩み」。膀胱(ぼうこう)がんを公表したキャスターの小倉智昭さん(74)は闘病の中で感じた不便さを明かし、その改善に向けて発信しています。

 「男子トイレにも汚物入れを置いて!」って、言い続けているんです。

 ホテルや公衆のトイレで見たことないし、いわゆる「バリアフリートイレ」も置いていないこと、結構あるんですよね。でも、僕がメンバーになっているゴルフ場には、もう全部入りました(笑)。今の僕には尿取りパッドは必需品なんです。普段は1回の吸水量300~400ccのものを使っていて、1、2時間ごとに取り換えています。

 2018年末に膀胱を全摘し、小腸を60センチ切って「代用膀胱(ぼうこう)」を作ってから尿漏れが止まらなくなりました。立ったり座ったり、おなかに力を入れるたびに激しく漏れるんです。でも、それで家にこもったら、もっと生活の質が落ちちゃう。パッドのおかげで、いろいろ活動できています。

 大好きなゴルフもやっています。打つのはもちろん大変だし、ティーアップするのにしゃがんだり、ボールを拾ったりするのも苦労します。変な話、3ホールぐらい回ると、パッドはかなりの重さになる。「自分のモノがこんなに膨れていたらいいのに!」なんて悪い冗談みたいな言い訳しながら、トイレへ交換しに行く。でないと惨めで。キャディーさんには「ごめんね」って何度も謝って。

 男も中年になれば、酔っ払ってちびるとか、トイレを出て数歩したらズボンがぬれたとか、誰だってありますよね。前立腺を摘出した友人は骨盤底筋を鍛えています。それである程度は止まるけど、やはり漏れるみたい。だったら、パッドを使えばいいと思います。全然、恥ずかしいことじゃないですよ。

テレビでも膀胱がんのことを話してきた小倉智昭さん。記事後半では、排泄のほかにもう一つ伝えたいこととして、性機能についてもテーマに語っています。

 ただ、捨てるところがないの…

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