GoToの再開「年末年始を見極めて」 H2O荒木氏がそう語る理由

景気アンケート2021年秋

聞き手・宮川純一
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 百貨店の売り上げが回復しつつあるが、阪急阪神百貨店を営むエイチ・ツー・オーリテイリングの荒木直也社長は先行きに慎重だ。旅行消費を促す「Go To トラベル」を再開するかどうかの判断については「年末年始の状況を見極めてほしい」という。

 国内に構えている百貨店の訪日外国人客を除いた売上高は、11月時点で例年くらいまでに回復しました。2019年は消費増税もあって例年より少なかったのですが、18年に近いくらいまで戻ってきました。

 緊急事態宣言が終わるたびに、反動で急に売り上げが回復することはこれまでにもありました。

 今回は10月以降、じわじわと戻ってきています。出かける場面が増えてきたため、ファッション消費が着実に回復しています。

 第6波の感染拡大が懸念されていますが、抑え込んでほしいです。

 百貨店の稼ぎ時は、お歳暮商戦から1月前半までです。この間に感染者数が再拡大して消費者の行動を鈍らせる事態は避けてほしいです。

 これまでのコロナ対策があまり評価できないのは、楽観的な見通しによる準備不足です。

 「Go To トラベル」事業は早い段階で中止できず、(感染者数の)山がどんどん高くなってしまった印象です。そのために私たち小売店や飲食店が店を閉めねばならないことがありました。

 「Go To トラベル」の再開を検討しているという話が出ていますが、慎重にやってほしいです。年末年始の状況を見極めてください。(聞き手・宮川純一)