JICAと東京弁護士会、「外国人労働者ADR」で連携合意

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織田一 聞き手・織田一
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 国際協力機構(JICA)と東京弁護士会(東弁)は6日、JICAと企業などが来年立ち上げる外国人労働者支援の新たな枠組みで、個別の労働紛争の解決を目指して連携することで合意した。東弁は、専用の裁判外紛争解決手続き(ADR)を整備する。

 JICAと企業、労働組合、NPOなどが参加する任意団体「責任ある外国人労働者受入れプラットフォーム」は、外国人労働者からの相談を匿名で企業に伝えて改善を促し、伴走型支援もする新たな枠組み「相談・救済メカニズム」を準備している。

 この日の記者会見で、JICA側の責任者の宍戸健一・上級審議役は数社が参加を検討していることを正式に明らかにした上で、「遅くとも4月にはスタートさせたい」と述べた。

 相談のうち、深刻化しそうな事案を東弁のADRで扱う見込みだ。ADRは、当事者同士の話し合いを弁護士が仲立ちして和解を探るため、裁判ほど費用や時間がかからないとされる。

 東弁の矢吹公敏会長は6日の「プラットフォーム」の総会で、JICAと連携で基本合意したことを明らかにし、「裁判だと判決まで時間がかかり、その間に外国人労働者は解雇されてしまう。外国人にとっては適切な労働条件のもとで継続して雇用されることが最も大切だ」とADRのメリットを強調した。

 また、市場で人権に配慮した企業かどうか選別する動きが強まるなか、メカニズムへの参加には企業にとってもメリットがあると訴えた。(織田一)

東弁会長インタビュ-、長年のADR経験で「つくづく感じたのは…」

 弁護士会で最大級の東京弁護士会が来春、外国人労働者が関わる紛争の早期解決を目指す裁判外紛争処理手続き(ADR)を始める。独立行政法人の国際協力機構(JICA)や民間企業が立ちあげる、外国人労働者の相談・救済の枠組みと連携する。矢吹公敏会長は「外国人の権利を適正に守り、日本企業の国際的評価の向上にもつながる」と意義を語る。

 ――なぜ「外国人労働者ADR」を始めるのですか。

 「外国人技能実習制度の問題…

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