NATO、ロシアのウクライナ再侵攻警戒 米ロ協議は平行線の可能性

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ワシントン=高野遼、モスクワ=喜田尚
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 ロシアが2014年に併合したウクライナ南部クリミア半島や親ロシア派勢力が占拠する同国東部をめぐり、ロシアと北大西洋条約機構(NATO)との緊張が再び高まっている。7日に米ロ首脳がオンラインで協議するが、軍備増強を続けるロシアはNATOの東方拡大断念を要求する構えで、緊張緩和に結びつくか見通せない。

 きっかけは10月から指摘され始めたウクライナ周辺でのロシア軍の兵力増強だ。ウクライナ国防省は、今月上旬その規模が9万4300人に達したとみる。

 ロシアが兵力を増強しているとされるのはクリミア半島や、ウクライナ東部との国境付近。4月にも10万人規模とされる軍を集結させ、その後一部を撤収した。わずか半年間で相次ぐ兵力増強に、欧米では、14年の危機に続くロシア軍の「ウクライナ再侵攻」があり得るとの危機感が急速に高まっている。

 NATOのストルテンベルグ事務総長は11月30日の外相会議後、記者会見で「最悪の事態に備えねばならない」と明言。ブリンケン米国務長官は1日、「プーチン大統領が決断すれば、すぐ(侵攻を)実行できるよう態勢を整えていることは確かだ」と述べた。

 米紙ワシントン・ポストは3日、情報機関の資料をもとにロシアが早ければ来年初頭にも最大17万5千人規模の兵力で多方面に攻撃を計画していると報じた。

 仮にロシアがウクライナに侵…

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    駒木明義
    (朝日新聞論説委員=ロシア、国際関係)
    2021年12月7日7時50分 投稿

    【視点】記事で非常に気になるのは「ロシアは最近、ウクライナが東部での親ロシア派武装勢力との紛争で軍事解決を狙っていると主張している」という点です。ロシアが「ウクライナ軍が親ロ派支配地域を攻撃をした」と主張して、そこに住むロシア人を保護するという名目