「茶業に新風を」 和束の若手農家ら、味比べ商品開発

甲斐俊作
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 宇治茶の主産地、京都府和束町の若手生産者らがタッグを組んで、茶農家ごとの味を食べ比べる新商品を開発し、クラウドファンディングサイトで予約販売を始めた。生産者は、コロナ禍で消費が低迷する日本茶業界に「新しい風を起こしたい」と意気込む。

 和束町によると、同町では京都産宇治茶の約5割を生産している。だが、現在約260軒ある茶農家の高齢化が進み、平均年齢は65歳を超える。耕作放棄地も増え、茶畑の一部が荒れてきているという。そこへ、新型コロナウイルスの感染拡大による高級茶市場の需要落ち込みが襲った。

 このままでは茶業を維持できないと30代の若手農家5軒が集まった。中心になって呼びかけた農業法人「d:matcha(ディーマッチャ)」の田中大貴社長は「新しく、面白い取り組みができたら茶業に活気が出る」と話す。

 茶は、畑も違えば栽培技術にも違いがあり、味は千差万別。ワインのように、品種や生産者の違いを全国の緑茶のファンに楽しんでもらうことにした。

 農家ごとの煎茶5種飲み比べセット(2500円)や、超濃厚茶農家別抹茶プリン食べ比べセット(5400円)などを開発。茶摘みや茶工場の見学ツアー、自分だけの煎茶を作れる権利なども、支援のリターンとして用意した。

 プロジェクトの目標金額は30万円だったが、6日時点の支援金額は3倍を超える人気だ。商品の製造、発送だけでなく、第2弾に向けた準備にも活用する。問い合わせは同農業法人(0774・74・8205)。(甲斐俊作)