日本で生まれたのに「敵国人」扱い… 突然連行された、青年の日記

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田井中雅人
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 日本で生まれ育ちながら、戦時中は「敵国人」として抑留生活を送った英国人がいた。戦争で突然自由を奪われ、不条理に苦悩する日々を日本語と英語でつづった。日本と米英の開戦から8日で80年。書き残した日記が今月、遺族の手によって出版される。

 一九四四年 十月三十一日 なんて日本は度量の狭い国なんだろう。僕みたいな学生を抑留し、七十を越えた年寄りまで抑留し恥ずかしくないのか。

 万年筆を使い日英両語でつづられた細かな文字。4冊のノートを残したのは英国人のシディングハム・イーンド・デュア氏(1919~90)。祖父は幕末に英国から来日し、日本人女性と結婚した。開戦時、一家は現在の横浜市内で暮らし、デュア氏は東京の医大に通う学生だった。

 僕は留学生ではない。日本で生まれ日本の母親を持ち日本に対して不利な事はしたこともないし又(また)する気もない。

 開戦当時22歳。銀座で貿易…

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