無人時間帯理由に車いす対応断る JR九州を国交省が指導

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米田悠一郎 山田佳奈 倉富竜太
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 長崎県の車いすの女性が鉄道を使おうとJR九州に申し込んだら、駅が無人の時間帯なのを理由に断られた――。そんな本人の訴えを受けた国土交通省が11月、再発防止に努めるよう同社を口頭で指導した。JRの対応が、障害者への配慮を求める法令の理念に反する、とみなした。

 女性は、長崎市近郊の同県長与町で暮らすアクセサリー作家管田(すがた)多津子さん(41)。昨年9月、乗車前に最寄りの長与駅での下車を申し込んだところ、希望の時間に駅員が不在で「対応できない」と断られた。今年7月には、予約したものの、倒木で列車のダイヤが乱れて介助の職員が間に合わず、希望の時間帯に乗れなかった。

 管田さんは「次もまた乗れないのでは」と不安を感じ、JRが使えなくなった。タクシー代がかさみ、仕事でも長崎市へ行きづらくなっているという。

 管田さんは10月、予約しないと自由に鉄道が使えない状況の改善を求め、全国から集まった2907人分の署名をJRに提出。国交省にもJRの対応についての見解をただした。

 11月18日の指導は、これを受けたもの。社会の障壁を取り除く合理的配慮をうたう、障害者差別解消法バリアフリー法の理念にもとづき、JRは時間がかかっても管田さんに対応をするべきだった、とした。

 同社は2件の問題について、管田さんに「当社の不備だった」と陳謝。国の指導については取材に対し、「真摯(しんし)に受け止め、再発防止に努めて参ります」とコメントした。管田さんは「同じ対応をされ、声を上げられない人がほかにいると思う。JRには障害者の立場に立ち、改善をしてほしい」と話す。

 国交省は昨年から、全国の鉄道各社や障害者団体と、無人駅の利用での課題を整理する意見交換会を開催。今年9月、ガイドラインの中間取りまとめでは、「(鉄道事業者は)無人駅だけを理由に利用を断らない」との方向性を示している。(米田悠一郎)

■半数以上が無人駅 増加の傾…

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