林外相、米軍駐留経費を「思いやり予算」と呼ばず
林芳正外相は7日の閣議後会見で、在日米軍駐留経費負担が「思いやり予算」と呼ばれていることについて、政府として「『思いやり予算』などという位置づけはしていない」と述べた。記者の質問に答えた。
同負担は米国の財政赤字などを背景に1978年に始まった。当時の金丸信防衛庁長官が「思いやりをもって対処すべき問題」と述べたことから、「思いやり予算」と呼ばれてきた。
今年度の思いやり予算は2017億円。内訳は基地従業員の労務費(基本給など)が1294億円、施設の光熱水費が234億円など。来年度以降をめぐっては、日米両政府が詰めの交渉をしている。
林氏は「日本を取り巻く安保環境がいっそう厳しさを増すなかで、この経費が日本の安全保障にとって不可欠」と強調した上で、「政府は従来、在日米軍駐留経費負担という呼称を使用している。思いやり予算などという位置づけはしていない」と訴えた。
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。