辺野古の設計変更不承認、政府が対抗措置 県と法廷闘争の可能性も

沖縄はいま

松山尚幹
[PR]

 米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設をめぐり、同県が政府の設計変更を不承認としたことを受け、防衛省沖縄防衛局は7日、対抗措置として、行政不服審査法に基づき、斉藤鉄夫国土交通相に不服審査請求を申し立てた。今後は法廷闘争に発展する可能性も高く、工事の長期化は避けられない見通しだ。

 設計変更は、埋め立て予定海域で見つかった軟弱地盤対策に伴うもので、政府が昨年4月に沖縄県に提出。玉城デニー知事が11月25日、重要な地点の調査が行われていないことや、環境保全対策の面から不承認とした。

 辺野古移設をめぐり、政府はこれまでも行政不服審査請求を多用。本来は、国民が行政に対する不服を申し立てる制度だが、安倍、菅両政権では、防衛省が「身内」である国土交通相らに審査請求を繰り返した。2018年8月に沖縄県が埋め立て承認を「撤回」した時も防衛省沖縄防衛局が国交相に不服審査を請求し、約半年後に国交相が、県による承認撤回を取り消す裁決をした。

 今回も裁決まで数カ月はかかるとみられ、国交相が防衛省の主張を認めても、県は国の第三者機関「国地方係争処理委員会」や司法の判断を仰ぐ可能性が高い。決着するまでは軟弱地盤が見つかった辺野古沿岸部の米軍キャンプ・シュワブ北側は埋め立てができないままで、工事の長期化が見込まれる。(松山尚幹)

沖縄はいま

沖縄はいま

続く本土との溝、揺れる米軍基地問題。沖縄でいま、何が起きているのか。[記事一覧へ]