太平洋のクロマグロ、漁獲枠15%増で合意 来年から値下げの可能性

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五郎丸健一 川見能人
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 太平洋クロマグロの資源管理を話し合う国際交渉で、大型魚(30キロ以上)の2022年の漁獲枠を21年より一律15%増やすことが決まった。7日まで開かれた中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)の年次会合で、資源の回復が認められ、15年に漁獲枠を導入して以来、初の増枠で合意した。水産庁が7日発表した。国産の天然ものの供給が来年から増え、値下がりにつながる可能性もある。

 クロマグロは本マグロとも呼ばれ、すしネタなどに使われる高級品。日本は世界最大の消費国だ。マグロ類の国内漁獲量に占める割合は1割に満たない。日米韓や太平洋の島国など26カ国・地域が参加した年次会合で、日本の22年の大型魚の漁獲枠は21年より732トン多い5614トンと決まった。小型魚の枠は4007トンのまま据え置く。

 また、小型魚の枠を減らすと大型魚の枠をその1・47倍増やせるルールの導入も決まった。水産庁はこの振り替えを、上限である小型魚枠の1割まで活用する方針で、漁獲枠は差し引きでさらに188トン増える見通しだ。

 太平洋クロマグロの親魚資源量はピークの1961年に15・6万トンあったが、乱獲で10年には1・1万トンまで落ち込んだ。資源管理のため、15年から国ごとに漁獲量の上限が設けられ、資源量は18年に2・8万トンまで回復。日本は18年から漁獲枠の拡大を提案し、今年7月には主要関係国の作業部会が大型魚の15%増枠で暫定合意していた。

 一方、大西洋のクロマグロでは、別の国際機関が22年の日本の漁獲枠を21年より257トン多い3484トンに増やすことを決定済み。日本のクロマグロ漁獲枠は世界全体で1200トン近い増加となる。輸入や養殖も含む20年の国内供給量の約2%に当たる。(五郎丸健一)

「安い方が喜ばれる」けど……資源管理の重要性は変わらず

 太平洋産クロマグロの大型魚…

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