山口組2次団体幹部に無罪判決 特殊詐欺に「関与なし」と認定

新屋絵理
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 銀行員や区役所職員を装い、還付金を受け取れるなどとうそを言って現金をだまし取ったとされる事件で、組織犯罪処罰法違反などの罪に問われた指定暴力団山口組の2次団体「中島組」(大阪市淀川区)幹部の藤井幸治被告(59)に対し、東京地裁は7日、無罪の判決を言い渡した。被告は詐欺グループメンバーに携帯電話や通帳を調達して渡していたが、野沢晃一裁判長は「その後の詐欺への関与がなく共謀は認められない」と述べた。

 被告は東京都神奈川県に住む高齢者らから2018年に2千万円超をだまし取ったとして起訴された。捜査当局は被告を詐欺グループの統括的立場とみていた。

 判決は、「携帯などを何に使うか話さないようにしていた」とした詐欺グループメンバーの供述をふまえ、「詐欺に使うと被告は聞いていなかった」と認定。犯罪に使うかもしれないとの考えはあっても、「事件に関与したとはいえず証拠がない」と結論付けた。

 警視庁はこの事件をめぐり、電話の「かけ子」や現金を受け取る「受け子」ら20人以上を逮捕している。(新屋絵理)